日本の連休フィーバーが復活

新型コロナウイルスの感染拡大とその後の対策などにより、世界と同様、日本でも人々の生活が大きな影響を受けていることは間違いありません。数か月間外出を自粛してきた多くの人々の中に精神的あるいは感情的な疲れが目立ち始め、2020年後半の連休シーズンには人々が外出や活動を始めるようになりました。政府主導の「Go Toトラベル」キャンペーンとそれに続く「Go To Eat」キャンペーンも、正常化に貢献すると考えられていました。

外出の状況と自粛要請の解除

日本の5つの都市(東京、大阪、福岡、名古屋、札幌)の人々の移動パターンを、4つの大きな連休期間である、ゴールデンウィーク(2020年5月2日から5月6日)、お盆休み(2020年8月13日から8月16日)、シルバーウィーク(2020年9月19日から9月22日)、年末年始(2020年12月29日から2021年1月3日)について調査しました。これらのデータを、自粛解除前で連休にあたらない期間の2020年4月25日から4月30日まで(基準期間)のデータと比較検討しました。

分析対象者を、社会人、学生、富裕層、親に分類し、さらに年齢層のグループに分けました。

分析の結果、特定の目的地を訪れる頻度、目的地までの移動距離、目的地での滞在時間の変化が明らかになりました。これらの数値には大きな意味があると考えられます。

シルバーウィークに高まった新しい気運

政府が規制を徐々に緩和し、ニューノーマル(新しい日常)が定着しつつあったことから、シルバーウィーク(2020年9月の第3週頃)には全都市で人々の移動が大きく増加し始めました。

また、年末年始の人出は、基準期間に比べて80%以上大幅に増加しましたが、目的地での滞在時間が短いという特徴もありました。人出の多さは人々の外出が増えている傾向を示していますが、目的地で過ごす時間の短さは、人々が移動し続けていること、つまり感染しにくいことを示しています。人々は1つの場所で過ごす時間を短くする傾向があります。

新しい気運の高まりによって、人々は、特にお盆休みに、休暇の目的地に行くために長距離の移動をしました。年末年始については、居酒屋が最も人気の目的地であったことも、人々が長距離の移動を取りやめなかったことも驚きではありません。一般的には、人々はお気に入りの居酒屋に行く程度の長距離移動は気にしないようですが、休暇の旅行を計画するとなると自宅に近い場所を好むようです。

明らかにされたデータの例

小売店

東京の小売店には18歳~24歳の若者が最も多く訪れていましたが、札幌では35歳~44歳が最も多くなっていました。

福岡では、お盆休み、シルバーウィーク、年末年始に小売店に訪れる学生が急増しました。一方、大阪では小売店を訪れたのは主に富裕層でした。

居酒屋

東京および大阪の年末年始の外出先として、居酒屋は、ベビーブーマー(45歳以上)を除き、両都市の住民の全年齢層で最も人気がありました。しかし、名古屋では35歳~44歳のグループは、年末年始より、シルバーウィークに居酒屋に行くことを特に好んでいました。

東京の居酒屋の常連客の中で、最もよく訪れたのは35歳~44歳のグループでした。この人たちは、感染拡大があってもあまり行くことをやめませんでした。

福岡では、20歳~24歳の若者と親のグループでゴールデンウィークを除くすべての連休シーズンにおいて居酒屋を訪れる人が多くなり、基準期間より少なくとも70%多くなりました。

レストラン

東京の年末年始の外出先としてレストランは、18歳~44歳の人に限って人気がありました。しかし、札幌の18歳~24歳の若者の間では、年末年始に外食することを選択した人は少なくとも65%減少しました。

東京の年末年始に、実際にレストランにいたのはどのような人たちでしょうか。主に25歳~44歳の人たちで、学生と親が多くを占めていました。

大阪の親たちは、年末年始だけでなくお盆休みやシルバーウィークも外食を好んでいました。しかし、名古屋の親たちの間では、外食は年末年始に人気があっただけでした。

旅行

東京では、お盆休みと、それに次いで年末年始に旅行者が多くなりました。一方、大阪では、シルバーウィークに多くなりました。

シルバーウィークと年末年始には、訪問者の増加が見られました。特に年末年始は18歳~24歳の訪問者が70%以上増えました。

社会人、学生、親たちは、年末年始の休暇先として札幌より福岡を好みました。しかし、お盆休みとシルバーウィークの札幌は学生の人気を集めていました。

明らかに、変化が感じられます。家に閉じこもり不安を感じていた時期を乗り越え、人々はようやく思い切って外に出ようとしています。背後にある原動力が何であれ、人々がどのように移動しているかを深く理解することは、企業にとって、成長への新たな道を見つけることの助けになるだけでなく、コストを最適化する機会を発見することにも役立ちます。今回は、分析によって、将来を見通すインサイトが得られました。連休といった予想ができそうな状況についても実際の行動はどうだったのかを調査して初めて得られるインサイトがあります。

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